2016年10月26日水曜日

苦渋の色【くじゅうのいろ】

苦しみ悩んでいるような様子や気配を意味する表現。

「苦渋」は悩み・苦しみを意味する語。「苦汁」とは意味が異なる。「色」は表側から見て取れる様子や状態という意味でも用いられる。「苦渋の色」は、表情や言動や振る舞いに苦悩の様子が浮かんでいる、傍目にも感じ取れる苦悩のさま、といった意味で用いられる言い回し。

苦渋に満ちた【くじゅうにみちた】

不本意な状況に置かれ、事がうまく運ばないことを苦々しく思う、という苦悩がありありと浮かんでいて察せられるさまを指す表現。「表情」や「声」を形容して「苦渋に満ちた顔」のような表現で用いられやすい。

 苦渋は「苦汁」とは区別される。苦渋は苦しい思いや悩みを指す語であり、苦汁は苦い経験を指す。苦汁は「苦渋をなめる」のような言い方で用いられる。「苦汁に満ちた」という言い方は基本的に誤り。

苦汁に満ちた

「苦渋に満ちた」と表記すべき慣用表現の誤記・誤用。

苦渋は、事がうまく運ばないことなどに対する悩み、苦しみ、いらだちなどの思いを指す語。そうした思いが全面に現れている表情や言動などが「苦渋に満ちた」と表現される。

苦汁は「にがい経験」を指す語で、「苦汁をなめる」という言い回しでよく用いられる。

苦汁を味わう

「苦汁をなめる」や「苦渋を味わう」いった言い方に用いられる「苦汁」と「苦渋」を混同し誤用した表現。主に「つらい思いをする」「苦々しい体験をする」といった意味で用いられやすい。

苦渋も苦汁も、望ましくない境遇を表現する言い回しであるが、苦汁は「いやな経験」を、苦渋は「悩み・苦しみ」を指すという違いがある。